2/11 明石生涯学習センターにおきまして、サッカー4級審判更新講習会を開催いたしました。
近年、自宅で資格更新できるe-learningが主流となっている中、わざわざ交通費を捻出し、ご足労くださった受講者に報われるような内容をお届けしたいと思い、以下のとおり進めさせていただきました。

[研修開始前]

待機時間の有効利用という観点から、J1で「(俗称)アディショナルタイム18分」といわれた試合映像を流しました。

解説されている協会関係者の意見に耳を傾け、レフェリーの判定・時間管理の重要性を改めて感じていただきました。

[研修開始]

①明石協会の活動を紹介
各カテゴリー(キッズからシニア層まで)の活動はもとより、障がい者とのボールを使った交流や国際ビーチサッカー大会が開かれている等、「明石の強み」を紹介。それに付随した形で審判委員会の活動もお伝えしました。

②リスペクト活動の推進
2018年、スポーツ協会トップ役員の不祥事が散見されました。本来あるべきスポーツの姿からかけ離れた言動に日本が震撼したことを今一度改めて振返ってみました。
また、あえてサッカーから視点を外し、第三者的立場として「全米女子オープン決勝」のダイジェスト版を見ていただきました。試合中テニスラケットをコートに投げつけ用具を壊したシーンや審判に何度も猛抗議しているシーンが映し出され、受講者から率直なご意見をいただきました。
全世界が視聴している最高の舞台であるはずのものが、”そうでなくなる試合”になっていなかったか?を全員で考え、改めて【リスペクト】とは何かを考えていただきました。
その後、全豪オープンで優勝した選手の優勝インタビューも続けて見てもらい、「関わった全ての人へ感謝したい」とのコメントにリスペクトの総意が込められていたと思います。

③競技規則の改正について
今年度は大きな改正はありませんでしたが、競技規則(ルールブック)と照合しながらポイントを絞ってお話させていただきました。また、我々の試合現場と直接関係ありませんが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の説明も少し加えました。

④ワークショップ
e-learningとの差別化を図るべく、全員で考え、話合う機会を設けようと、今回ワークショップ(グループ討議)を設定しました。
中身は”ダイヤモンド9″というもので、テーマは「良い判定をするためには?」とし、こちらで選定した「9つのワード」(掲載写真参照)を重要と思う物を上から順番に並べて学習しました。
約30分間討議してもらう中で(1)4グループに分ける(2)異種交流を考慮し学生と一般の混成チームとする(3)司会者は満遍なく全員から意見を引き出す(4)間違いを恐れない(5)自分の意見をしっかり述べる(6)発表者は順位の理由づけをきちんと説明する、といったルールを設け、実行していただきました。
討議後に各グループから発表してもらい、その結果、様々な意見が出て、それを見聞きすることで受講者それぞれが考え、考えさせられたことと思います。
このセッションに「100%の正解はない」かもしれません。
今回の主旨として、まず「考えてもらうこと」に重点を置きました。”何を見ないといけないのか” ”どこから見たら良いのか”等、
判定するために「見える位置(角度と距離を保つ)」への移動や「走力」の必要性、「競技規則の理解」の重要度、「ボールに触れたか否か」等、ワードを机上で動かしながら見極めるための要素を五感を通じて【感じ、知って欲しかった】ため、実施しました。

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[研修終了]

これまでの研修は、講師が一方的に喋る形が多かったのですが、2016年のJFAレフェリーキャラバンin兵庫での指導を皮切りに、「相手の意見を引き出す」研修へと変貌しています。
今回の内容が受講者にとって、次のレフェリングに活かされることを祈り、「参加のお礼」ならびに「更新講習会の内容報告」とさせていただきます。